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一栄一辱

イチエイ イチジョク

残念なプレミアムフライデー、残業をめぐる国と大企業の思惑が透ける

月末金曜は、少し早めに仕事を終えて、ちょっと豊かな週末を楽しみませんか?

premium-friday.com

 先の2月24日(金)から始まったプレミアムフライデーのこのキャッチフレーズ、どう思います?大半のサラリーマンは、月末の金曜日なんて早上がりできるはずがない!、ちょっと豊かな週末ってお金もないのにどうやって?などと半端無く違和感を感じていると思います。しかし、このキャンペーン、表向きは博報堂が一見おしゃれな感じに仕上げていますが、その裏には『残業』をめぐる国と大企業の思惑が透けて見えます。

 

まずこのキャンペーンに一番期待を寄せているのは飲食業界や小売業界でしょう。休みの時間が増えれば、飲食や買い物などに自然とお金が消費されるだろうという期待です。これって金曜日の夜は『花金(花の金曜日)』だっ!なんて浮かれていたバブル時代の過ごし方に似ています。しかしそれはお財布の中身にゆとりがあると錯覚できる状況=景気がいい状況があってのことでした。

 

安倍政権はデフレは完全脱却、景気も上向きと言い張っていますが、財政赤字や年金制度は改善されるどころか悪化の一途で、国民の将来不安を減らす材料がまだまだ乏しいことは明らかです。そんな厳しい時代しか知らない20〜40歳代の現役世代は、休みの時間よりも適度な毎月の残業代の方が実は大切なのではないでしょうか。

 

さて経済産業省が旗振っているこのプレミアムフライデー、マスコミにより消費向上の面ばかりがクローズアップされますが、『働き方改革』を促すのがそもそも表向きの?目的みたいです。

プレミアムフライデー推進協議会事務局は、経団連会員など賛同企業・団体約1,600社を対象に、「プレミアムフライデー」に合わせた働き方改革の検討状況についてアンケート調査を実施いたしました。(有効回答数233件)。
結果、約8割の企業が「前向きに検討している」という結果となり、プレミアムフライデーを契機に働き方を見直そうとしている企業・団体の姿が浮き彫りとなりました。

https://premium-friday.com/doc/release20160217.pdf

経団連会員など1,600社中たった233社しか有効回答がないのに、その約8割と強調しているところが笑えますが、企業側が賛同している背景にはある思いがあるのではないでしょうか。それは残業代を減らしたいという思いです。

 

ここ数年間安倍政権は、景気回復のための給与アップを経団連などを通して企業側に強く要望し続けています。それに対し大企業の間では仕方なくそれに応える格好をとっています。しかし、この茶番劇もなかなか本丸である中小企業社員の給与アップに結びつきません。そんなこんなで今年の春闘では大企業側の息切れ感が見受けられました。

 

もう来年あたりは給与を上げることは難しい、じゃあ残業代を減らして帳尻を合わせようか、という思惑が国と大企業にあると考えるとこのプレミアムフライデーが理解できます。月末の金曜日が最も残業が多い日であるからです。企業側も国の方針ということで社員に対して効率的な仕事配分をするように要望しやすい。そんな感じではないのでしょうか。