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富士通パソコンも身売りか! 日本の優秀な道具がまた消えていく

またまた日本の老舗パソコンメーカーが身売りされてしまいます。
質実剛健なつくりで法人需要も多い富士通です。
リテール商品であるFMVも昔から使っている人が多いので、今でも結構人気があるのではないでしょうか?


売却先は、これまたあの中国Lenovoです。
世界の王者IBM、PC9801を産んだNEC、そして今回の富士通と大手パソコンメーカーをこの巨大クジラはがぶ飲みです。
シャープもレノボではないですが、ホンハイに最近飲み込まれてしまいましたね。


日本勢で未だ生き残っている?のは、日立priusは2007年ころに自主撤退していますから、東芝DynabookソニーVaio、そして松下Let's noteといったところでしょうか。
明らかにパソコン需要がスマートフォンに取って代わられているので仕方がないことでしょうが、消費者側からすると実は大変不満です。


私事ですが、昔からIBM ThinkPadというノートパソコンを愛用していましす。
トラックポイントという赤いポッチが中央にあるキーボードに慣れ親しんでいて、これが使えないパソコンは苦手です。
デスクトップパソコンのキーボードもこのトラックパッドキーボードをつないでます。


このThinkPadブランドも現在レノボが製造・販売を続けているのですが、IBM時代のものと比べたら確実に質が落ちているのです。
もちろんパソコンとしてのスペックは、時が経つと共に格段に高くなっています。
しかし、作り込みが浅いというかチャチというか、昔のIBM製品と比べると『道具』としての魅力が薄くなっているのです。


このThinkPadは実は日本で生まれたシリーズで、これぞ職人技という設計と生産がされている商品でした。
またアフター面でも細かく丁寧なサービスが施されていました。
その中でもマニュアルの豊富さはピカイチで、素人でも分解から組み立てまでできるように整備されていました。
このような点が几帳面な日本人消費者の心を掴んでいたのは間違いありません。

残念ながら今ではこの逆で、全く使えないアフターサービスという悪評が定着しているようです。

 

『キーボードで操作するパソコンはすでに時代遅れだから営業に力をいれていないだけ』ということは理解しています。
ただ、パソコンが時代と共にそのカタチを変えたとしても、『道具』としての魅力とそれを支えるメーカーの姿勢こそが必要不可欠であると考えるのです。
その意味で日本人気質が根底にある日本メーカーの商品が途絶えるということは、将来不安をどうしても感じてしまうのです。