なんでこんなに建設費が高いのか? 話題の東京都豊洲新市場
東京都の豊洲新市場問題が泥沼化の様相を呈してきました。
それにしても東京という大都市はワイドショーネタに尽きることがありませんね。
都知事問題が一見落着したかと思ったらこの豊洲新市場問題やオリンピック競技会場建設費問題。
東京都民の皆さんはいい加減にしてよと呆れ返っていることでしょうね。
現在の築地市場で商売をされている方々もお先真っ暗なトンネルにライトなしで放り込まれたと同じです。
今後は、小池都知事に政治家としての真の手腕があるのか、ないのかがはっきりと問われる事態になってくることは確かです。
これがすべて丸く収まって東京都民の信頼回復を勝ち得たら、将来の総理大臣候補になれるんじゃないかと個人的には感じています。(自民党が放っておけないでしょう。)
この豊洲新市場の一番の問題は、管理棟を除いた各棟の下に地盤汚染対策のための盛土がなされていないということです。
でもそもそも論ですが、巨大ガスプラントが建っていた土地に食材市場を開こうといった発想自体が恐ろしい。
汚染された土と水さえ取り替えればいいや、土壌汚染対策法のような法律をクリアーしていれば安心だといった発想です。
これって福島第一原子力発電の事故と共通点がありませんか?
事業者が、自分では人間が自然をコントロールするなんて決してできないことはわかっているのに、法律が逆に守ってくれるから、国からお墨付きをもらっているからと事を進めることです。
絶対安心、大丈夫ですと言っているにも関わらず、もしものこと起きても誰も責任とらず、結局国民全体で背負うことになります。
さて、前置きが長くなりましたが、ここらが本題です。
この豊洲新市場の建設工事費の驚くべき高さです。
8月31日の小池都知事の会見では、建設費が当初の990億円から2752億円へと急膨張し、その坪単価は220万になるといった話のようです。
知り合いの建築士に聞いたところつぎのようなことを言ってました。
テレビで流れている建物の映像を見る限り、鉄骨ラーメン構造の一般的な倉庫レベル仕様に見える。
外観デザインには気を配っているみたいだけどね。
でも、床は鋼製デッキプレートみたいだし、外壁も普通のALCパネルではないか?内装も特に特殊なことはやっていないように見えるけどな。
これで坪220万は、資材や人件費が高騰しているのはわかるけど、ちょっと足元を見られてきたんじゃないか?
建築工事より設備工事の仕様の方が特殊で、それでコスト高になっているということも考えられないこともないけど、坪220万はねぇ・・・。
東京都議会は東京都民を代表してこの建設費をきちんと精査してきたのでしょうか?
それとも、もう止められない、築地の土地が高く売れるはずだから何とか収まるだろうと読んでいたのでしょうか?
日本各地の議会で議員の不正行為が発覚していますが、議会とは形だけになってしまっているのでしょうか?
そうであるならば、金額が大きくなる公共工事については、入札状況を納税者にひろくかつオンタイムに情報公開し、予算を上回る場合は事業自体の見直す選択権を納税者に与えるべきです。